パンはパンでもジャぱんを作る!名前の無いパン屋さんの挑戦。※閉店
追記:こちらの記事で紹介した「名前の無いパン屋」さんは、和歌山市堀留西に「3ft」という名前で2017年秋に移転オープンされました。
こんにちは〜、ながっちです!
皆さん、
朝ごはんはパン派ですか?ご飯派ですか?
私は、地元兵庫にいるときは
断固としてご飯派だったのですが
和歌山に来て、すっかりパン派に...
というのも和歌山って
定番や、名店と言われるパン屋さんが多くないですか?
パン好きの人も多いような...
見かけるとついつい買ってしまいます。
調べてみると、
和歌山県は人口10万人あたりの
パン屋さん件数が全国第9位!
なかなか上位です。
それぞれのお店にパンの個性や看板商品があって、
好みに合わせてファンがついているイメージです。
今回はそんな和歌山のパン屋さん界隈で
ひときわ異才を放つパン屋さんに潜入!
その名も、
「名前の無いパン屋さん」!!!
名前が無いってどうやって探したらええんや...
と絶望しかけましたが、
そのまま「名前が無いパン屋さん 和歌山」
で検索すると出てきました。笑
和歌山市の高松MESAの近くに
店舗があるらしいという情報を仕入れたので
早速潜入してみます!
今回同行してくれるのは
大学の後輩である 食いしん坊少女ほなみん。
美味しい食べ物を食べたときにこの上なく幸せそうな顔をするので
たくさん貢いでしまいそうになります。
(MESAのスタバでスタンバイ中。フラペチーノを貢ぎました。)
実はほなみんもこのパン屋さんのうわさを聞いたことがあったそう。
和大生にまで広まっているみたいです。すごいっ
早く行かないと売切れてしまうかも...という情報もあったので
午前11時半に、
高松MESAから出発!
地図的にはすぐそばの栗栖ビルというビルの3階にあるようです。
(ピンクの★の場所です)
大通り側の道を進みます。
それらしきビルに到着!!!
スナックオーロラさんがインパクト大です。
入り口に人形が置いてあるとオープンしているとか....
...あれ?人形が....ない?
まさかお休み!?
...とそこに
上から降りてくる奥様が!
聞いてみると、どうやら営業しているようです。よかったー!
この日はお客さんが多く人形を外に出すタイミングが遅れていたそうです。
お人形が出てなくても階段を上がってのぞいてみてください!
わくわくをおさえきれない2人。
階段を駆け上るほなみん。
ほなみん「あ!ここかな!(おそるおそる)」
ほなみん「おおおおお、すごーい!!!」
奥に進みます。
想像を絶する空間...!
ほなみん「う、浮いてます!」
店内奥に、パンが浮いている(ように見えます)。
窓から入ってくる気持ちのいい風+森の中にいるような鳥のさえずりBGM+浮いているパン。
不思議すぎる空間に飲み込まれているところに
店主のなかむらたかしさんがカーテンの奥から登場!(顔出しNGらしいです。笑)
なかむらさん「こちらがメニューです!」
ここで、パンを買いに来たという
本来の目的を思い出します。
メニューが渡されるパン屋さんも
よくよく考えると新鮮ですね。
(週1くらいでメニュー内容は変わるそう)
真剣にパンを見つめ、どれを買うか悩む2人。
悩んでいる間にもひっきりなしにお客さんが訪れます。
やはり皆さんまずは写真。笑
ここでメニュー内にある
謎ネーミングの「地層パン」について質問。
ながっち「地層パンってどんなパンなんですか?」
なかむらさん「地層を食べた感じを表現したパンです!」
ながっち「...」
なかむらさん「あ、わかりにくいですよね。地層...地面を食べるイメージです!食べたらこんな感じだなって。」
ながっち「(どうしよう、地層も地面も食べたこと無い...)」
なかむらさん「あ、どろだんご作ったことありますか?あの泥のイメージです!土の下のほうから出てくる泥みたいな。あの感触です!」
私の表情を察してかフォローを入れてくださるなかむらさん。
とてもやさしい方です。笑
ながっち「な、なるほど。あのザラッと、でも少し滑らかな感じですか...!(必死)」
とにかく食べたほうが早いと思うので
気になる方は是非試してみてください。笑
ちなみに中が層になっているわけではないそうです。
順番を待っている間に店内を観察。
パンだけでなく店内にもいくつか気になるポイントが...
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作業スペースに無造作に積まれているマンガを発見!!!
そのマンガのタイトルは...
※焼きたて!!ジャぱんとは ...
“パンの魅力に魅せられた少年が、プロのパン職人として理想のパン「ジャぱん」を追究する姿を描く。” 少年漫画です。
(Wikipediaより)
実はなかむらさんがパンを作るきっかけになった漫画だそう。
ちなみに、なかむらさんに
パン作りのテーマは何ですか?と聞いたところ
「ジャぱんをつくる!です!!!」
という言葉を頂きました。
あ、このマンガから来ているのか~!と
原作を読んだことのないながっちが後日調べてみると
あらすじには、
『「太陽の手」と呼ばれるパンの発酵に適した温かい手を持つ少年、東 和馬は、幼少の頃、姉・稲穂に連れられて行ったパン屋St.Pierre(サンピエール)の主人から、「日本人にとっての『ごはん』より美味い日本独自のパン『ジャぱん』を創りたい」という夢を聞かされ、自らも「ジャぱん」を生み出すべく、独学でパンづくりを覚えていく。 ( wikipediaより)』
とあり、
なるほどそういうことか~!とにやにや。
しかし読みすすめると、
『原作終盤のストーリーでは、「意思を持ったパン“魔王”が食べた人間の精神と肉体を支配して、パン人間ヒューパンとすることで世界征服を謀る」「津波から世界を救う為、地球上の全大陸を浮遊させる」という、もはや料理漫画とは到底思えない展開となり、暴走したまま最終回を迎えた。(Wikipediaより)』
!?!?!?
斜め上の展開過ぎて
なかむらさんの目指す所に若干の不安を覚えるながっちでした。笑
(「なかむらさんにとってのジャぱん」については
記事の最後でさらに追求しています。)
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店内を散策するほなみん。
ほなみん「あっ!夏は9時半から営業してたんですね!」
ながっち「え、書いてあったっけ?」
ほなみん「見つけました♫」
まさかののぞきこむタイプ。
ながっち「よくみつけたなぁ...なかむらさん教える気無いやないですか。笑」
なかむらさん「いや〜、今日も寝坊しちゃったんよね〜。照」
お気づきの方も多いかもしれませんが、
なかむらさんはとってもゆるい方です。笑
ちなみに朝は4時起きらしいです。
パン屋さんの朝は早い!!!
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パンと反対側に、ナゾのコーナーを発見!
ノートとペン。
ほなみん「この場所はなんですか?」
なかむらさん「ここで手紙を書いて机の隙間に投函してもらえれば、記入してくださった住所にお返事の手紙をお送りしてます。文通スペースですね。」
ながっち「斬新!!!」
なかむらさん「あ!できれば質問形式で書いてくれると嬉しいです!お返事しやすいので。」
ほなみん「うーん、なんて質問しようかなぁ...」
悩んだ末のほなみんの質問。
「パン落ちませんか?」
今、5秒くらいで聞ける質問をあえて手紙で聞くっていうのも中々ありですね。
果たしてパンは落ちるのでしょうか、落ちないのでしょうか。
お返事が楽しみです。
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そんなこんなでパンをしっかり購入し、
店内もしっかり満喫させていただきました!
購入したパンはかわいいピンクの袋に入れてもらえます。
なかむらさんお忙しい中本当にありがとうございました!
(↓オープンの目印であるお人形がある時はこんな感じです。)
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早速おうちで試食!
ここにきてやっとパンのレビュー!
今回買ったのはこの3種類。
実食!!!
\うんっまああああ~~~!/
どのパンも感動的な美味しさです。
見た目はがっつりハード系なのに
中身はもっちもちのふわっふわ。
普通のパンより水をたっぷり使っているそうです。
是非この感動はご自分で味わっていただきたいので、
最低限の印象だけ伝えておきます。
ココと6種類の果実
抹茶
あれ?これケーキかな???
瑞々しい
(持った感じが)海中生物!!!もったり感がすごい!!!
以上です。
全く伝わらないですね!笑
ぜひ実際に食べてみてください or 持ってみてください!
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さいごに。
なかむらさん自身についてもう少し。
なかむらさんは専門学校を出て大阪のパン屋さんで修行したあと、
地元である和歌山に帰ってこられ、
今年の春に念願のお店をオープンされたそう。
見た目のやわらかさとは対照的に、
とても厳しく真剣にパンの文化と向き合われています。
◎なかむらさんにとってのジャぱん
「フランスやドイツのパン文化を広めたい訳じゃない。
日本の文化を積み重ねた、日本のパンを作りたいんです。
たとえば、一個で完結するパン。
主食とおかずを一緒に食べる「丼」のような
日本の食文化を表現したい。」
と、なかむらさん。
そして、ただ「新しい、変わっている」ではなく
本質的なところに目を向けた
クオリティが高いジャぱんを
なかむらさんらしく追求されています。
なかむらさんが作っているのは
きっとまだ誰も知らないパン。
そういう意味でも、
「名前の無いパン屋さんのなかむらたかしのパン」
なのかもしれません。
◎和歌山のパン文化
なかむらさんには
和歌山のパン文化をもっと盛り上げたいという思いもあるそう。
「このお店のように尖ったお店もあれば、
食パンならこのお店、
クリームパンならこのお店、
パン屋さんそれぞれが個性を出していって、
役割分担し合い、紹介し合い
無理なく共生していく。
そんな流れが進めば、和歌山のパン文化は
もっと発展していくんじゃないでしょうか。」
実際にこのお店には
近所のパン屋さんが来店されたり、
パン屋さん同士で
お客さんに紹介しあう関係ができているそう。
文化として、まち全体としての
発展を大切にされています。
◎なかむらさんから見るワカヤマチック
わたしはなかむらさんのような存在こそが
これから和歌山がおもしろくなる兆しであり、
挑戦する若い世代の人たちが増えていくことが
次世代のワカヤマチックを作り出すのではないかと思っています。
「和歌山は好きですか?」
という問いに対し
「好きですよ~!これからもっとおもしろくなる気がします。」
と笑顔で答えてくださったなかむらさん。
少し上の世代の活躍が増える中、
その背中をまたさらに若い世代が追っていけると
いいですね、とおっしゃっていました。
まだまだ発展しきっていない場所が、
世代を超えて文化を積み重ね
じっくりとおもしろくなっていく過程を
わくわくできるのも、ワカヤマチックかもしれませんね。
///////店舗情報まとめ////////
「名前の無いパン屋さん(なかむらたかしのぱん)」
住所:和歌山市西高松1丁目6-4 栗栖ビル3階
TEL:090-6664-6822
定休日:月曜・火曜
営業時間:現在はサマータイムのため
10時ぐらい~3時ぐらい(売り切れるまで)
あなたもぜひ、なかむらたかしさんワールドに
飲み込まれてみてください!
\ばいばーい!/