ナイスバディなオムライスと古き良き和歌山を追ってみた。

こんにちは~、ながっちです!

 

 

みなさんは、最近ぶらくり丁商店街には行きましたか?

 

ぶらくり丁といえば、

 

「昔はすごかったんよ~!」

 

でおなじみの商店街。

 

和大生は、特に用事がないと訪れないエリアですね。

 

しか~し、実はここ半年だけでも、

 

保護ネコカフェさんや、

http://wandouble.com/katsudou/dream-foods.html

 

生樽のクラフトビールが楽しめるBAR、

https://www.facebook.com/NEST-craftbeercoffee-193416181060972/?fref=ts

 

野菜のスイーツやジェラートが楽しめるお店

https://www.facebook.com/almo.vege/?fref=ts

 

などなど気になるお店が続々オープンしています。

 

さらに月に一度開催されているポポロハスマーケットは、

かつてのにぎわいを取り戻す一日となっています。

www.popolohas.com

 

そんな変化が起きつつある商店街ですが、

わたしがずっと気になっていたのは

中ぶらくり丁にある小さな喫茶店。

 

いまどきのカフェではなく喫茶店。

 

その喫茶店の前にはいつも、たくさんの自転車が...

 

このにぎわいの秘密はなに!?

 

と、気になりつつも

一歩踏み入れられなかったある日、

1枚の写真がinstagramに....

 

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「なんやこのナイスバディーなオムライスは!?」

 

 

となったところで

いてもたってもいられなくなり

さっそく潜入してまいりました!

 

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今回は東京から帰還中のりーさと2人で出発!

 

のはずでしたが、途中の怪しい通りで

友人のぷりおに遭遇。

仲間にひき入れて、目的地に向かいます。

(決して脇に見えるお店から

   出てきたわけでは無いと信じます。)

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JR和歌山駅方面から来たので

東ぶらくり丁からフォルテワジマ方面へ。

 

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雑賀橋を渡ってすぐのところにあるのが

 

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「喫茶 チクエイ」さんです!

 

AM11:30

すでににぎわっています。

 

さっそくInstagramで見たあの料理を注文!

 

料理が来るまで雑談タイム。

 

 

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ぷりお「あのさ...(何かを取り出すぷりお)

    ちょっとこれ

    その辺おいといてくれへん?(小声)

    さりげなく写真に写りそうなとこに。」

 

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「kisssh-kissssssh 映画祭」というイベントのチラシでした。

 

写真の端々に写りこませてステマしようとするぷりお。

 

じつは彼は、

加太で数回行われている

この映画祭の事務局長なのです!

(今年も9月17日、18日に開催!詳細は↓)

kisssh-kissssssh.com

 

と、無理やり挟み込んできた映画祭の宣伝ですが、

実はこのチクエイさんと「映画」にはふか~いつながりが。

 

チクエイとはもともと築映と書き、

「築地(このあたりの地名)の映画館」の略。

 

2005年に閉館した映画館

「シネマパーク築映」さんに

入っていた喫茶店なのです。

今の場所では11年目ですが、

映画館時代を含めると37年にもなるそうです。

 

全盛期、和歌山県内には

25館もの映画館があったそう。

ぶらくり丁だけでも3軒。

ニュース和歌山-2014年月3月22日4面 「ニュース和歌山が伝えた半世紀」1964〜2014 ⑫1975年(昭和50年)街中にあふれた映画館 県内25館 市民の一大娯楽

生粋の和歌山市民には

常識かもしれませんが、驚きですね。

 

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と、映画話をしているところに、

 

 ついにあのメニューが到着!!!

 

 

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このぽってりとしたふくらみ。滑らかな曲線。

 

「ナイスバディ!!!(納得)」

 

なんだかエロさすら感じてきました。

 

さっそく頂きます!

 

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 りーさ「うんまぃ。」

 

中のケチャップライスのしっとり具合。

下までしっかり包み込んでくれているふわふわのタマゴ。

 

わたしが今まで食べたオムライスのなかで

一番美味しかったです。

 

 

さらにタマゴつながりでもう1品。

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「タマゴサンド」

 

ドシンプルな見た目。

焼きたての湯気が立ち上っています。

 

(まちがいないやつや...)

この場の全員がそう思いました。

 

いただきます!

 

一同「やさしいな~。」

 

やさしいです。

それはもう、

二日酔いの朝にいただくお味噌汁ぐらいやさしい。

 

このおいしさの秘密は何なのでしょうか。

 

伺ってみると

その最大の秘密は紀泉農園さんのタマゴ。

平飼いの鶏が産む

とっても上質な紀泉農園さんのタマゴでないと

このおいしさ、見た目は作れないのだとか。

 

オムライスにはそんなタマゴが

贅沢にも3つ使われています。

 

こだわりタマゴと熟練マスターの力によって

この絶品料理が生まれているのですね。

 

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タマゴ系の料理以外にも

おいしそうなメニューがたくさん。

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(ヤキメシon焼肉、

 ヤキカレー等他にも人気メニューはたくさん。)

 

基本ボリュームが多そう...

 

個性的なメニューがたくさんありますが

いったいどのようにして生まれたのでしょうか?

 

切り盛りされている

マスターと奥さんにたずねてみました。

 

ながっち「この個性的なメニューは

     どうやって生まれたんですか?」

 

マスター「ぜーんぶ常連さんの要望聞いて作ったんよ。

     ここに載ってないのもいっぱいあるわ~!」

 

奥さん「そうそう。

    ここは基本常連さんばっかりの店やからねぇ。

    残した食べ物を見て嫌いな食べ物を把握して

    次の注文時には抜いたり...。

    そうやって、お客さんに合わせて

    料理出したりするんよ~。」

 

ながっち「すごいですね!顔も覚えてるんですか?」

 

奥さん「一回来てくださったら大体覚えてるよ~!

    今店内にいてるのは

    あなた達以外みんな常連さんやね!」

 

 

プロのホテルマンのようなサービス精神です。

 

 

マスター「ほんまは、宣伝とかも

     あんまり好きじゃないんよ...

                  新しいお客さんが来すぎると

     いつもの常連さんが満席で

     入れなくなってしまうのが申し訳なくて。

     ほんまはこんなんゆったら

     あかんのやろけどな!笑」

 

お話を聞いていると、

何よりも常連さんを大切にする気持ち

が伝わってきます。

 

このブレない思いのもとでのお店作りが

いつもだれかに選ばれ続けるお店の

秘密なのかもしれません。

 

多分このブログは某フリーペーパーさんのような

強力な集客力は無いので大丈夫だろうと言うことで

とりあげさせていただきました。笑

 

 

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おなかいっぱいになって一息~。

 

店内にはマンガや雑誌が

たくさん置いてある棚もあります。

 

と、その中に気になる古いスケッチブックを発見!

 

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「昔の市内」

 

開いてみます。

 

 

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 スケッチブックの中は白黒の世界でした。

 

このテーブルの窓から見える景色の写真もあります。

 

どの写真にも今の景色からは

想像がつかない和歌山のまちなかが写っています。

 

「一体この写真の場所は今どうなっているんだろう...」

 

せっかくなので

このスケッチブックを片手にまち歩きへ行ってみることにしました。

 

チクエイさんに持ち出し許可をいただき出発!

 

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まずはチクエイの目の前にあった帝国座(映画館)。

帝国感がすごい。

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現在はボルダリングジムに。

映画館だった頃のスクリーン用の

高い壁をいかして

ライミングも体験できます。

 

先に紹介したクラフトビールが楽しめるお店「NEST」さんも

一階にオープンしています!

 

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大正7年に帝国座から雑賀橋を眺めた様子。

当時米騒動があったようです。

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商店街にはアーケードもつきました。

 

 

 次はすぐそばのぶらくり丁商店街。

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 ↓

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お店はほとんど入れ替わっていますね。

 

入り口もかなり変わりました。 

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「 ぶらくり丁」の字体は変わっていないような気もします。

 

 

 

こちらは少し離れて京橋。

チンチン電車が走っていた頃です。

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 橋の面影は現在も残っていますね。

 

 京橋を渡って和歌山城を向いた通りの様子。

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 一橋庵さんは今も残っています。

歴史の長いお店なんですね。

 

中には1945年7月の

和歌山大空襲時に受けた被害の記録も。

 

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和歌山市内に昔の建物があまり残っていないのは

空襲の影響が大きいようです。

あの和歌山城も被害にあっており、

現在見えているのは再建されたレプリカです。切ない...

 

 

と、こんな具合に真剣にスケッチブックをめくり、

半ば勉強気分でまちなかをめぐっている中、

どうしても気になる写真が...

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「水に浮かんだように見える建物はかもめ食堂で、

セーラー服姿の乙女のサービスが若者に喜ばれた。」

 

なんでなくなったんや、かもめ食堂...

気になりすぎる。

 

・・・・。

 

妄想してみました。

 

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 (りーさ作)
 
無駄にクオリティの高い絵で
萌え萌え感が一気に増しました。
 
現代でも流行る気がします。

 

 

昔の和歌山は思っていたより、

にぎやかで、ディープで、自由なまち

だったのかもしれません。

 

チクエイさん、

そしてスケッチブックを作られた常連さん、

本当にありがとうございました!

 

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前回、前々回よりは真面目モードでお送りした今回。

 

今見えている和歌山のまちなみの歴史を知ったことで、

古くからある建物やお店が

より魅力的に見えるようになりました。

 

そして、愛されるお店の一番の要素は

やっぱり「人」なんだなぁと実感しました。

 

一見、話しかけにくい雰囲気でも、

勇気を出して話しかけてみると

すごく素敵な笑顔で答えて下さったり、

急におしゃべりになる方が多い気がします。

そんなツンデレ加減が和歌山らしくて好きです。

 

たまには、「新しい」「おしゃれ」

以外の要素でのお店選びもいいですね!

 

 

最後に現役時代の

シネマプラザ築映さんの写真でさようなら~!

 

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http://www.nwn.jp/old/kakokizi/20050831/itimen/itimen.htmlより引用